ホームセンターのダブルサス車をやめて、入門用だけどほんとのMTBを買うまでの経緯。

買ってきましたMTB。結論からいいますと、GAIANTのRK-5000というアルミフレームのやつなんですけど。3ヶ月悩みに悩んで購入しました。結果としては、大満足。悩んだ甲斐があり。

■とにかくかっこいい自転車にのりたい。そして痩せたい

そもそも自転車に乗る動機(というほど大袈裟なものでも無いけど)はナンだったかといえば、痩せるために楽しくかっこよく乗りたい。ひたすらそれだけでした。やっぱそうなると、MTBでしょね。と・・・。けっこう確たる根拠もなく感覚的にそう思いました。そういえばホームセンターに行くと、売ってるよなーァ。よし買おう。そういうメチャ苦茶安直単純な動機でホームセンターへ。ひょいと出かけてチャリンコ買って来る筈が、思わぬ方向へと転換して行きました。所用時間3時間で済む筈の買い物が3ヶ月になってしまうのです。

■悩みに悩んだ・・・。

いやぁー悩みました。近年モノを買うのにこれほど悩むことがあったかなと・・・。予算は3〜4万。結果的にはこの予算が悩みを更に膨らましました。考えてみたら、クルマ(ISUZU Bighorn)買うときだって、こんなには悩まなかったですね。何故そこまで悩んだかというと、MTBにあまりに「幅」があるからなんです。いわゆるホームセンターMTB(ダブルサスで

そこそこかっこいい→3万円くらい)と、専門店(街の自転車屋)のMTB (5万円以上〜)の違いはなんなんだ?という疑問が全ての悩みの始まりでした。100円SHOPが日常化し、ヤ○ダ電機で信じられない価格の工業製品を手にしている自分にとって、やっぱり4万円でたかが自転車っていうのはありえない話でした。そういう価値観のままでいくと、ホームセンターのダブルサス車の値ごろ感は、当初は自分にかなりフィットしてました。ホームセンターには、たとえば、派手派手なピカピカのノーブランドMTBが20,000円以下で吊るしてあります。ブランドのやつだと、「SPAL○ ING」だとか「JE○P」だとか・・・。それも30,000〜40,000円くらいでわんさかあります。思わず「これはいい(@。@)」と感じました。造形的にも悪くない。値段も手ごろだ!毎日乗ってりゃどうせ飽きるだろうし・・・。くらいの気持で財布に手をかけ、買おうとした瞬間・・・。天(妻)の声・・・。〜飽きてすぐ買い換えっていうのは駄目だかんね〜たたみかけるように「そうだそうだぁ〜」と(意味わからんくせに)子供たち。。。。うーむ・・・。小癪なぁ(コシャクってこんな字だったんだぁ)ま・・・。まあいい。急ぐ買い物でもないし、ここで家族全員を敵にしても損だ。というわけで、その場を退散。日を改めて出直してそーっと買おうかなと思っていました。


■もういちどかんがえてみた

いやいや、決して妻に遠慮しているわけではなく。そうはいっても、自分の中に確かに・・・。「モノの本でみたけどああいうタイプの自転車は、10 万円くらいするんだよなぁ〜」と自問自答する声がありました。どうして、そんなに開きがあるんだろうか・・・。同じものではないのか?量産効果っていうやつだろう?今や21世紀にもなるというのに、それこそ戦前みたいに、工業製品の完成度に開きなんてあるのか?たかが自転車じゃないか。10万円の自転車ってなんだ?それほど意味があるのか???と・・・。自転車メーカーといえば、ブリジストン、宮田、ツノダくらいしか思いつかなかった自分にとって、ある種の不安がよぎりました。も、

も、もしかしたら、自分が知らないだけで別の常識があるのかもしれない・・・・。ホームセンターに、日常生活に関する工業製品が全て揃っていると考えるのは、早計なのかもしれない。。。。そして、その予想が、だいたい外れていないことが、だんだんわかってきたのです。調べれば調べるほど、10万円の自転車の必然性を知ることになりました。

■では何がどう違うのか。

で・・・。情報を集めるうちに、いろいろとわかってきたんです。そのひとつは、安いMTBは、LOOK車といって、早い話があんまり頑丈でないらしい。どのくらい頑丈でないかというと、「オフロードは走ったら駄目なMTB」らしいのです。つまり「MTB風自転車」ということ。何でも、剛性が悪いらしく、粗悪品を掴まされると「街を走っていても危険」らしいのです。ホントか?今時そんな阿呆なことがあるのか?売ろうと思ってインチキ言ってんじゃねえのか?・・これを店先で言われたら、恐らく100%信じてなかっでしょう。実際、LOOK車には「悪路で走行しないでくれ」との注意書きがあるそうです。

自分としては、悪路は走るつもりは全くなかったから、気にならなかったんですけど、実際上どうかということよりも、すごく純粋に「大のオトナが、○○風自転車に乗るっていうはどうもなぁ」と思いました。思い起こせば、クルマを買ったときも、似たような感覚でした。「オフロードっぽいRV」っていうのが、どことなく軟派な感じがして嫌だったから、ラダ−フレーム車(いわゆるクロカン)に拘っていたのです。(街乗りONLYですが)少なくとも、LOOK車とやらは、自分の趣味嗜好に合わないということは、この時点でハッキリしました。ただ自分の目で確かめたり、見たりしたわけではないから。まだどこか釈然としない気持がありました。


■ジャイアントとの出会い さようならLOOK車

出会いという程、大袈裟なものではないんですけど(笑)

そもそも、ホームセンターから話が離れた時点で、一般的な話というよりは、既に趣味の域に達しているわけです。もっと話を戻せば、「MTBが欲しい」と思った時点で、一般的な話ではなくて趣味の域・・・だったんですね(今思うと・・・)で、いろいろと値段とか性能とか検討をはじめました。

最初に思ったのは、今まで名前さえ聞いたことの無いメーカーがいっぱい

だということ。知ってたのは、プショーとブリジストンくらいです。シマノっていうメーカーは釣り道具屋だとばかり思っていましたが、自転車の部品も作っていたり・・・。まあ、それはそれは知らないことだらけです。

まあ、見るのはタダですし、思う存分比較検討しました。で、結局「ジャイアント」(台湾のメーカー)にしました。RK4800というモデルを見たんですが、理屈抜きに相当かっこいい。と思いました。そのMTBは、いわゆる「MTB」っていうカタチなんです。そこが気に入りました。ジャイアントというメーカーは、何でも、もともとOEMメーカーなんだそうです。変な話ですが、そこが気にいりました。きくところによれば、他のメーカーに比べると、1〜2割安く価格設定している(らしい)です。この時点で既にLOOK 車に対する興味は無くなっていました。だって、GAIANTかっこいいし。

さて、モノは決まりました。次はどこで買うか・・・。これがまた紆余曲折なのでした。

■通販でGET・・・・しようと思った

GAIANTは、ホームセンターには取扱いがありません。でも、ネットを彷徨って、検討を重ねている過程で、いろんな通販を目にしていました。大抵、2 割引くらいでした。RK4800も、安いところで30,000円弱です。通販の場合何でも、完成車で届けてくれるらしい・・・。ふむふむ、なになに?完成車??まあ、なんでもいいや。安いことはいいことだ。今はITの時代。賢いユーザーは、賢く選択するんだぜ!同じものなら安いもの。これ人情。さて、色もモデルも確認し、いざ注文ボタンを押そうとしたところで、はたと思いつきました。

完成車?まてよ。メーカーがメーカー責任で組み立てるんじゃないの?もしそんなら、組み立て不良(初期不良)はどうすんだ?メーカーに文句いえないのか?だとしたら、遠くで買ったらそこまで持っていくってことか?実はGAIANTの代理店は、横浜市鶴見区にあるのですが、壊れたらそこにもっていけばいい。と本気で思ってました(おまぬけ)・・・。自分には、自転車に関する知識なんてないし、もちろん、工具だって無い。このまま、どこか遠くの知らないSHOPで通販で買って「もし壊れてしまったら」梱包して送るか、もっていくしかないのか?うう、ありえない・・・。そんなことすれば、2割ほどの割引金額なんて一瞬で無くなる・・・。もう一度通販のHPを確認したところ、修理は「持ち込みのみ可」だそうです。ううう。ということで、・・またまた、MTB購入が暗礁にのりあげたのでした。


■メーカーの責任範囲

メーカーの言い分は、こういうことらしいです。

「自転車組み立ての最終工程は、店が責任を負っている」ということ。つまり自動車とかバイクのように、モノはメーカーの責任で組み立ててそこの工場から最終製品として店に届けられるわけでは無く、半製品のような状態で店に届き、それを店で組み立てて完成というわけなんです。

一般的な解釈をすれば、メーカーの一部機能を店が請け負っているわけです。裏返せば、どんなに一流メーカーのものでも、店がいい加減な組み立てをしたら、二流、三流になってしまうというわけです。これを知ったときは、かなり観念しました(笑)さらに、MTBはいわば「剥き出し状態で走る精密機械」なわけです。そういう過酷な状態に常時さらされているわけで、そりゃあ、メンテナンスフリーですむ筈もありません。ここへきて、 SHOPの重要性を改めて知ることになりました。思えば、今どきの工業製品に「メンテナンスしながら使用する」というモノってあんまり無いんですよね。クルマにしたって、オイル交換や空気圧を見るくらいで、あとは車検のときにまとめて・・・。こういうスタイルで、だいたい問題無く走ってしまいます。自転車に関しても当初は、クルマと同じような認識でいました。が・・・。ここは考えを転換しなければならないところです。この時点で、ホームセンターのLOOK車を買おうという選択肢は完全に消えてなくなりました。

■店のチョイス

となるとあとはお店探しです。メーカーを選ぶのと同じくらい、SHOPが大切だということはわかりました。しかし、近くにSHOPらしいSHOPが無い・・・。(><)(ホームセンターはいっぱいあるのに・・・・)GIANTの HPで紹介されているお店は、家から10KMはなれているところでした。しかし「メーカーに近い販売店」という判断基準以外に頼るものが無かったし、もうこれ以上悩むのも億劫でした。HPがあるようなので、事前にチェックしました。ふむふむ、歴史のある店だ。アフターサービスも万全といっている。よし、ここで買おう。というかここしか店が無いんだな・・・。

比較的小さなお店でしたが、お店のヒトの手が「油で汚れている」「作業着が黒くなっている」っていう「状態」が、アフターサービスを雄弁に語っていました。(ホームセンターの店員は、綺麗な服着てます)。お店に行って、初めて「MTB」を触らせてもらって、2度納得・・・。ホームセンターのそれ、とは違います。絶対・・・。で・・・すすめられるまま予定していたランクの1つ上のアルミフレーム仕様を購入しました。いつもなら、値引き交渉で攻めますが、アフターサービスがどうか。という点に絞ってお店のヒトにいろいろと話を教えてもらいました。家が遠いというのが、いまだにネックになってますが。いざとなれば、クルマで運ぶか・・・・。と

いうことで購入。それにしても、実車を見ないままカタログで商品を選んで購入っていうのは、どうにもならないものなんでしょうか。受注生産みたいなものだから、そうできないんでしょうか。

とりあえず、納車を待つことにします。


■アフターサービス

モノが届いて、最初に思ったことは。「悩んだ甲斐があった」ということ。カタチ、カラーリング。そして、自転車そのものの仕上げ・・・。とても気に入りました。カタログより全然イイ。(というかカタログの商品写真あんまり上手じゃないです)(笑)なんでも、SHOPの社長殿に相当に時間をかけて調整してもらったらしく、乗り心地は相当イイです。早速、知り合いに見せびらかしに行ったところ、「これで、4万強」とは恐れ入った。とのこと。。。。フレームの仕上げもそうだけど、クランクのところの仕上げも、高級車みたいだと・・・・。やっほー。で・・・購入時に「〔初期なじみ〕みたいなものがあるからいつでも調整に来てね」・・と、お店のヒトの頼もしいお言葉・・・。そうそうそうそういうの、頼もしいです。買ったら何もしないでずーっと乗ってられるくらいに思ってしまいますから(素人ですから)。そういう感じで教えておいてもらっていつでもウエルカムっていうのは、とても安心できます。ただ、ひたすらお店が遠いので、行ったら最後あれこれ言っちゃうと思います。お店のひと堪忍ね!!2週間くらい経ったところで、ギアに異音発生。早速SHOPへ・・・・。忙しいところを、注油、調整してもらって、社長殿にも、調整してもらいました。無事解決!!!なるほど、アフターサービス。この場を借りまして、その節は、どうもありがとうございました。2ヶ月点検のときに、伺いますので。マシ締め調整等、どうぞよろしくお願いいたします。と、業務連絡也。

■というわけで、結論

悩んだ甲斐がありました。こっちにしてよかったです。

購入したMTBは入門用なんですが、これがまた本当に軽くてGOOD。毎日毎日夜な夜なサイクリングにでかけちゃいます。おかげで少し痩せました。今後は、自分である程度メンテできるようにしたいと思っています。山に行くわけじゃなくても、丈夫でいいやつを買った方が絶対いいですね。かっこいいし。。以上リポートおわり。(写真:赤レンガにて。スペシャの渡辺さん撮影)

2002.10.3 isyou@yk.rim.or.jp

プロもびっくり!
MTB購入奮闘記
素人(失礼!)から見た自転車業界のあれこれ。
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